被災地の学校へピアノを贈る運動

この3年間でピアノ33台が東北へ。その言い出しっぺがKAZUOさんでした。

forEASTマーク


お礼

    皆さまのご協力で、東北3県の子どもたちの元へ、合計33台のピアノを届けることができました。お陰様です。本当にありがとうございました。

 7月5日の全体集会でピアノ贈呈活動の終了を決定。今後は「3.11を忘れない」をテーマに活動を続けます。沢山の皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。(しまむらかずお)

 

■運動の開始を決意させた「山鳩とリスのお話」

 

 このお話が「一滴の会」の名の由来となりました。

 

 大震災の直後から私は、特に被災地の子どもたちに、「何かしないではいられない」、「彼の地に歌を届けたい」と思い続け、だから「ピアノを贈りたい」、しかも「みんなの思いを集めて」…。そう思っていました。

 

そんなシンプルな願いでも、その募金活動を実際にスタートさせるには、余りに大きな責任を背負う覚悟が必要でした。そして、「ちゃんと、ほんとにピアノを贈れるようになるのだろうか」と、大きな戸惑いと不安がありました。「みんなからお金を集めて、もしも、ピアノを送れなかったら、サギになる…」なんて、本気で心配したりして、なかなか踏ん切りがつきませんでした。

 

そんなとき、保育士出身の知人から、この話を聞きました。とっても勇気が湧きました。「この山鳩のお母さんのように、最初の一滴なら自分でも始められる」、「みんながついて来てくれることを信じたい…」。そう思えるようになりました。この物語は、その後誕生した「一滴の会」の名前の由来となりました。

 

山鳩とリスのお話 (約5分の動画)

 

■あれから3年。沢山の出会いとつながりをいただきました。

 

 カラフルな活動を支えた「クルックたち」

 

 「山鳩とリスの話」に勇気を得た私たちは、まずは運動のPRと活動資金の確保のためにと、テーマソング「forEAST~東の空へ歌よとどけ~」のCD化を進めました。同時に、子どもたちによるPR隊「クルック・ソングメイツ」を、公募して結成しました。これには高知市大津の子ども会に全面協力をいただいて、優しい気持ちを持った子どもたちが集まってくれました。

 

その後、私たちカノンズSPも、県下の文化団体の方々と一緒に、幾度も支援コンサートを開いて、運動の浸透を図ってきました。それには必ずこの「クルック」たちがパートナートして、共演してくれたのです。その成果もあって、大震災の年の11月には、早くも5台のピアノを、福島県の避難中の学校等に届けることができました。その日は本当に嬉しくて思わず泣いてしまいました。

 

「せめて1年」のつもりだった運動は、予想以上に広がりをみせて3年も続きました。2012年の夏には、そのクルックたちと共に福島の地を訪れて避難所を巡演。また、2014年の春には、それらの取り組みを「子どもたちのミュージカル・桜咲くころ」にまとめて上演するなど、実にカラフルな取り組みとなりました。

 

2014年7月、このピアノを贈る運動は正式に終了しました。その最終報告会では「クルックの卒業式」を行って、感謝とねぎらいを込めた卒業証書を贈って、一つの区切りとしました。本当に多くの皆様のご協力に感謝申し上げます。

ピアノを贈る運動3周年の記念誌つくりました。

一滴の会 3周年記念誌

 

 

 

3年間続けた、「被災地の学校へピアノを贈る運動」。たくさんの人達に支えられた運動でした。その終了を機に、運動のきっかけや、ピアノの贈り先の紹介、また、さまざまな関連イベントの写真を取りまとめて、編集・発刊しました。東北の各学校や、お世話になった関係者の方々にお配りして、お礼を兼ねたご報告としました。(A4版・24ページ)

スライド 一滴の会の3年間 ~クルックの歌声とともに~ (約10分)